なかなか開発が進まないアルツハイマー病治療薬。認知症の克服は人類共通の課題。

投稿者: | 2017年7月17日

認知症の代表的な原因であるアルツハイマー病治療薬の開発が、なかなか進んでいないようです。
世界の製薬各社の新薬候補が相次ぎ不発。
すでに、今までの開発方針から大幅な方向転換を迫られているとのこと。

超高齢社会に突入した日本にとっても非常に重要な問題です。
日本の認知症患者数は、2015年で約500万人。
2025年には、700万人を超えるとの推計値が厚生労働省から発表されています。
これは、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症に罹患する計算になります。

アルツハイマー病は、「アミロイドベータ」「タウ」というふたつの原因物質が発症に関係しているといわれています。
アミロイドベータは、発症の10~20年前からたまり始め、次にタウがたまり始めると、脳の神経細胞が死滅。
記憶障害や認知機能の低下が表れるということです。
製薬各社はこれらの原因物質を無くせば病気の進行を阻害できるというこだわりをみせているそうです。
ただ、これらの開発はことごとく失敗を繰り返しています。
この開発方針は転換期にきているようです。

現在進んでいる研究で有力なのは、認知機能が正常な時期からアミロイドベータを取り除く、というもの。
薬を投与する時期が遅すぎるのが今までの失敗の原因だ、といいます。
有力な治療法ではあるものの、認知症「予防」という目的になってしまえば、対象患者は膨大となり、医療費の観点から実用化は現実的ではないとの声も聞かれます。
ここに認知症治療薬開発の難しさがあるということです。

これまで人類は、医学の飛躍的な進歩により、感染症など多くの疾病を克服してきました。
一方で、認知症という病はまだ克服する目途が立っていません。
再生医療などにより、肉体は健康を維持できでも、行動を司る脳は認知症だった。
そういう皮肉が今後起こってくるのでしょう。

人類の寿命が延びたことで生まれた新たな課題。
人間はそんなに長く生きちゃいけないんだ、ということを教えてくれているのかもしれません。
いずれにしても、人類が抱える共通の課題といえそうです。

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