大病した人にかけてあげる言葉。そのベストなものとは?

投稿者: | 2017年10月8日

私は急性大動脈解離にかかってから、緊急手術を経て約1ヶ月ほど入院しました。
その後無事退院。
退院してほぼすぐに、会社に出社する機会を得ました。
その時に会社の同僚からかけられた言葉が、とても印象的でした。

入院前の体重は約77キロぐらいだったでしょうか。
急性大動脈解離の緊急手術、ならびに入院と加療によって、私の体重は71キロぐらいまで減っていました。

身長189センチ、体重71キロ。
一般的には痩せすぎの部類に入ります。
入院前に比べて、全体的に肉が削げ落ちました。
そうなると、なんとなく目の玉が突き出て大きくなる感じ。
ニュアンスは難しいですが、痩せ細っていかにも不健康そうな出で立ちとなりました。

そんな中での出社。
見た目が明らかに入院前に比べて不健康そう。
そのため会社の人達からは、「大丈夫ですか?」というお声掛けをほぼ全ての皆さんから頂きました。

その言葉は本当に有り難かったですが、その本心・意図というのは、大半が明らかに社交辞令だったと思います
そのため、そのかけられた言葉に対しては、
「いやぁ、調子はすこぶるいいです。むしろ入院前よりも健康になりましたよ、わっはっは。」
という軽い感じで笑い話にしてしまう。
これが当時の私の決まり文句でした。

このように笑い話で終わればいいのです。
ただ、中には本気で心配していただく方もいらっしゃって、私が「大丈夫ですよ」と回答しても、「本当に大丈夫なの?こんなに痩せちゃったし、顔色も良くないよ。」と言って本気で気遣いして下さる方々も少なからずいらっしゃいました。

そんな方々にも、私からは謹んで、「本当に大丈夫ですんで、今までと同じように、ビシビシよろしくお願いします」なんてことを言いながら、その場をなんとか明るくしようとしていました。

このように、一度大病をしてしまうと、どうしても他人から色眼鏡で見られてしまう傾向があります。

「本人は大丈夫と言っているが、本当に大丈夫なのか?」
「大病した人は、もう普通の健常人と同じ目で見てはいけないのではないか?」
「この人は自分の知らない大病を患っているから、また何かあったらいけないから無難にお付き合いしておこう。」

私も少なからず、社内、社外の関係者から、このような態度で接せられた経験があります。
大抵は、私のためを思っての行動です。そのことを責めようということは毛頭ありません。

ただ、その当時強く感じた違和感は、周囲の人達から過大に心配されると窮屈だな、という事でした。
私は、病気をする前と同じく、バリバリにやっていきたいと思っています。
でも、周囲がそれにブレーキをかけてくることが、とても嫌でした。
「まだ早い」「体調がベストになってからでもいいよ」とかいう言葉が一番嫌でした。

私の身体の事を思っておっしゃってくれているのだな、とは思います。
でも、失礼な言葉かもしれませんが、それは私にとっては「ありがた迷惑」の何事でもありませんでした。
私は周囲の人たちに、今までと同じように扱って欲しい、と心から思っていましたが、なかなかそうはなりませんでした。
それは個人的には残念な事でした。

では、大病をした人達には何お声掛けをするのベストなのでしょう?
もし私が大病を患った人に出会ってお声かけをする場合、私は決して「大丈夫だった?」とは聞かないだろうと思います。

例えば、がんを患い闘病されている方々は、全国に多数いらっしゃいます。
彼らが治療後に社会復帰する時、前出の「大丈夫?」という言葉を浴びせられたら、きっと私と同じ気持ちになるはずです。
「普通に扱って欲しい」「今までと同じように扱ってくれ」と常に考えているはずです。

これらの経験から、私がもし大病を患っている患者さんに声をかけなければならない時、私は彼らに対して常に自然体で接していこうと決意しています。

「前と同じように一緒にバリバリにやりたいですね」
「早く貴方に職場に戻ってきてもらわないと困る」
こんな言葉を相手にかけてあげられたらいいのかな、と思います。
賛否両論あるとは思いますが、それがお互いにとってベストの方法であると確信しています。

相手が重病であればあるほど、自然体で相手に接してあげる事。
これが患者にとっては最大の治療薬になるのではないでしょうか。

 

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