時間が勝負。極めて予後が悪いスタンフォードA型の大動脈解離。

投稿者: | 2016年12月24日

解離が発生した位置に基づく分類とそれぞれの特徴

スタンフォードA型スタンフォードB型
解離が発生する範囲上行大動脈を含む下行大動脈以下
発症割合62.3%37.7%
病院到着前の死亡に占める割合67%7%
院内死亡(入院患者の死亡率)34.9%14.9%
入院患者の発症から1カ月以内の死亡率(手術なしの場合)24時間以内;20%
48時間以内;30%
1週間以内;40%
1カ月以内;50%
1カ月以内;10%以下
急性期(発症から2週間)の治療原則としてただちに手術(人工血管に置換など)合併症がなければ、内科的な治療(強力な血圧管理、安静など)

 

まさに奇跡の生還だった

私が罹った急性大動脈解離はスタンフォードA型でした。
このデータはなんとなく知っていましたが、実際に自分が罹ってみると、今ある自分が不思議なくらいの感覚に陥ります。
全く後遺症がないこの状態は、まさに奇跡としか言いようがありません。

12時間の大手術!スタンフォードA型大動脈解離の治療

私の大動脈解離に対する手術は、大動脈基部の再建術でした。
解離部分を切除し、人工血管に置き換えます。
また、大動脈弁の閉鎖不全に対処するため、人工弁(機械弁)への置換を行います。

この手術は、人工心肺を用いた手術となるため、心臓や脳にダメージが生じる重篤な副作用をおこす危険性があります。
そのほか、胸の中心を切開し、長時間の手術となるため、術後の負担が大きくなり回復まで時間がかかります。
私の場合は、トータルで12時間を要しました。まさに大手術だったのです。

術後も怖い。大動脈解離

無事手術が終わったとしても、まだまだ安心できません。
一番怖いのは、再発です。
手術により一命はとりとめたとしても、再発により死亡する例は相当数あるといいます。
術後1週間程度は、集中治療室で厳格な再発防止管理が行われます。

また、術部が清潔に保たれなかった場合などに、感染症を引きおこすことがあります。
術後、熱がなかなか下がらない場合や、発熱、創部の炎症、疼痛などの症状がおこることがあります。

さらに人工心肺の操作や人工血管縫合部、手術に関連した創部からの出血がおこることがあります。

私の場合も、手術後4日ほど集中治療室、一般病棟に移って一週間程度はナースステーションの隣室で厳重な経過管理がなされました。

とはいえ、私も37歳という若年での大動脈解離だったので、体力の回復も早く、日を追うごとに元気を取り戻していくのが実感できました。
このことを考えても、私は本当に運がよかったのですね。

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