一分一秒が命取り。急性大動脈解離とはどういう病気?

投稿者: | 2016年12月24日

大動脈が裂ける!大動脈解離の恐ろしさ

大動脈は心臓と接合しており、心臓から拍出された血液を体内に循環させるための大通りです。
大動脈から枝別れした動脈が各種臓器と接合し、血液を絶えず送り込んでいます。
この大動脈が解離すると、破けた内膜から血液が流れ込み、本来血液が流れる走路とは別にもうひとつの走路ができます。
本来流れる走路を真腔と呼ぶことに対し、解離でできた走路を偽腔と呼びます。
動脈は本来3層構造で血圧に耐えられていますが、偽腔は中膜と外膜の2層構造となりますので、血圧に負けてしまうことがあります。
それにより短時間で破裂による出血がおこる可能性があるため、まさに1分1秒が命とりとなる病気なのです。

 

解離している部位で重症度と治療法は異なる

大動脈は胸から腹に走行して、やがて両足に循環させるため2つに分岐します。
胸部にある大動脈を胸部大動脈、腹部にある大動脈を腹部大動脈と呼びます。
胸部大動脈も3つに分けられ、心臓との接合部を上行大動脈、アーチを弓部大動脈、アーチ以降から横隔膜付近の高さまでを下行大動脈と呼びます。
大動脈解離は解離している部位で重症度と治療方法が異なります。
胸部大動脈の中で、心臓接合部かその付近から解離をすると、命の危険性が非常に高くなります。
スタンフォードA型と呼ばれる病態です。

 

危険性が最も高い、スタンフォードA型が恐ろしい理由

スタンフォードA型は、解離することで出血を起こし、心臓を包んでいる心のうに血液が溜まります。
心のうに血液が溜まると、心臓に極端な負荷がかかります。
やがて心臓の動きが鈍くなり、心停止を起こすことがあります。
これを心タンポナーデと呼びます。

また、スタンフォードA型は、解離した内膜が冠動脈を塞いでしまうことがあり、急性心筋梗塞を併発することがあります。

さらに、解離が脳へ枝分れしている脳動脈にまで波及し、脳卒中となることがあります。

偽腔は脆弱なため、いずれ破裂する恐れがあります。破裂すれば致死的な状態に陥ります。

このようにスタンフォードA型が危険な理由は、重症な併発症状があるためです。
治療は緊急手術による治療以外に方法はありません。

 

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