C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品問題で思うこと

投稿者: | 2017年2月14日

C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品問題が、先日来の報道で明らかになってきています。
偽造品は、奈良県を中心に展開する薬局チェーン「関西メディコ」で受け取った患者の通報で発覚しました。
製造元のギリアド・サイエンシズが調査を行い、偽造品5ボトルを発見しました。
その後の調査で、さらに複数の問屋で10ボトルが見つかりました。

偽造品を問屋に持ち込んだ人物は特定されていないようですが、大手卸を介さない非正規ルートの「現金問屋」の実態が明らかになりました。
ハーボニーの価格は、28錠入りボトルが約153万円。
最近話題のがん免疫薬「オプジーボ」と並ぶ高額薬です。
従来は、偽造品は個人輸入などによるものが大半でした。
今回の場合は、薬剤師が責任をもって処方を行う調剤薬局から、偽造品が出てきました。
日本の医療の信頼を揺るがす、非常に衝撃的な事件であったと感じています。
この偽造品の流通に関わった企業や個人は、猛省すべきです。

それはなぜかというと、「利益優先主義」が行き過ぎているように感じるからです。
関西メディコは、「現金問屋」と呼ばれる業者から仕入れています。
そもそも現金問屋とは、病院や調剤薬局などの不良在庫を現金で買い取り、それを大手卸よりも安く売る中間業者です。
調剤薬局は、その現金問屋からなるべく安い価格で薬を仕入れて、保険者からの償還額(薬価)との差益を稼ぎたいと考えます。
今回のケースは、「プロ意識」の欠如した薬局経営者が、欲に目がくらんで招いた事件、といっても過言ではないでしょう。

多種多様な薬を毎日飲んでいる私としては、今回の事件には非常に憤りを覚えます。
私にとって薬は「いのち」であり、薬によって生かされているといっても過言ではありません。
もちろん、偽造品を製造し、販売した犯罪者は許されません。
一刻も早く摘発されることをのぞみます。

それと同時に、薬を製造・販売・処方する側のモラル改善を望みたいものです。
薬に関わる仕事を行う人たちは、命に直結するという高い規範意識が求められます。
その「プロ意識」を再認識してもらいたい、と強く思います。

 

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